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第109回検討会討議《新型コロナの健康影響評価方法の検討》

概要

「新型コロナの健康影響評価方法の検討」をテーマに、第109回J-ECOH検討会を2021年4月16日に開催した。事務局から統計学的因果推論をする上での前提となる考え方・知識についてのミニ講義を行ったほか、堀愛先生(筑波大学)から、実際に因果推論に関する統計学的手法を使用した論文の紹介をしていただいた。

話題提供・全体討議 

(1)J-ECOHデータを活用した新型コロナの影響評価方法の検討 
(2)J-ECOHスタディ第4フェーズの概要 

新型コロナウイルスの感染拡大は、人々の生活に大きな社会的・経済的影響を与えている。今回の検討会では、それらに起因する生活環境・労働環境の変化が及ぼす健康影響の評価方法について、事務局から講義を行った。特に傾向スコアマッチングや差の差の分析について焦点をあてながら方法論について紹介したのち、J-ECOHスタディで収集しているデータを利活用することを念頭に置た全体討議を行った。また2021年度から第4フェーズに移行したJ-ECOHスタディのこれまでの取り組み、そして第4フェーズからの取り組みについても参加者に紹介した。 

論文紹介 

論文題名:「GO TOトラベルの利用経験と新型コロナを示唆する症状の関連」 
担  当:堀 愛(筑波大学) 

本研究は、新型コロナウイルス感染症が社会経済活動や感染症以外の健康に及ぼす影響について評価することを目指したインターネット調査「日本におけるCOVID-19問題による社会・健康格差評価研究(JACSIS)」のデータを活用し、GO TOトラベルキャンペーンの利用経験の有無と新型コロナを示唆する症状の経験の有無の関連を検討したものである。インターネット調査へ参加するサンプルの偏りを逆確率重みづけ法を使用して調整している。解析の結果、キャンペーン利用経験がない対象者と比較して、利用経験がある対象者では発熱のオッズ比が1.83倍、のどの痛みが2.09倍、せきが1.96倍、頭痛が1.24倍、嗅覚・味覚障害が1.98倍であった。 
発表では、JACSIS研究全体の概要紹介をしていただいたほか、インターネット調査で得られた回答の信頼性についての総合討論も併せて実施した。