第121回検討会概要《夜勤医療従事者におけるメタボリックシンドロームの発生率》
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日 時:2023年1月13日(金)19:00-20:30
場 所:オンライン討議
論文紹介:夜勤医療従事者におけるメタボリックシンドロームの発生率
本研究は、夜勤・交代勤への従事とメタボリックシンドローム発症との関連を、イタリアの医療従事者738名を対象に前向きに検討したものである。4年間の観察期間中にメタボリックシンドロームを発症した者の割合は、日勤従事者(1.8%)よりも夜勤・交代勤従事者(9.0%)の方が5倍高かった。夜勤・交代勤以外の変数については、座り仕事に従事していることがメタボリックシンドローム発生率と正の相関を示していた一方で、年齢、性別、飲酒、喫煙、メタボリックシンドロームの家族歴については有意な関連は認められなかった。(発表者:大崎陽平)
書籍情報:Pietroiusti A, Neri A, Somma G, et al. Incidence of metabolic syndrome among night-shift healthcare workers Occupational and Environmental Medicine 2010; 67:54-57.
書籍紹介:みんなで禁煙を進めるための禁煙サポート読本
2022年4月に出版された「みんなで禁煙を進めるための禁煙サポート読本」を欅田尚樹先生(産業医科大学)にご紹介いただいた。本書は産業医科大学が実施している「職域保健禁煙支援研修プログラム(https://tobacco-free-training.org/)」で使用されている教材で、タバコ製品の有害性、日本の改正健康増進法や世界のタバコ対策や受動喫煙対策をまとめて紹介したものである。また、産業保健の現場で禁煙を推進するための情報として、職域におけるタバコ対策の実践例や禁煙外来の様子、行動変容を促す動機づけ面接などについても紹介されている。
質疑応答では、加熱式タバコをハームリダクションの一環としてとらえることの問題点やシーシャ(水タバコ)の健康影響について質問があり、ご回答いただいた。