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122回検討会概要《誰のための「職場におけるエイズ問題に関するガイドライン」か?》

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開催概要

日 時:2023年3月4日(土)10:00-12:00
場 所:オンライン討議

特別講演:誰のための「職場におけるエイズ問題に関するガイドライン」か?

 国連合同エイズ計画(UNAIDS)が2014年に戦略目標として設定した「90-90-90」目標は、2020年までに(1)検査・診断、(2)治療、(3)ウイルス量の抑制をそれぞれ90%以上の水準にすることを目指すものである。近年の抗HIV療法の進歩により、HIVの増殖が抑えられ生命予後が著しく改善するなど、日本では第2、第3の目標が達成された一方で、1つ目の目標については依然として課題が多い。
 本特別講演では、厚生労働科学研究班「職域での健診機会を利用した検査機会拡大のための新たなHIV検査体制の構築に向けた研究」を統括しておられる名古屋医療センター横幕能行先生より、1つ目の目標である検査機会を拡充させる方策として、職域の健康診断を活用しようとする試みや、郵送検査キットを活用した検査等の取組についてご紹介いただいた。「職場におけるエイズ問題に関するガイドライン」などをふまえながら、企業において実際に検査機会を提供することの課題や、法令面で今後整備すべき事項等についてお示しいただいた。また、日本国内の感染状況やHIV検査の実施状況、最新の治療、HIVとともに生きる人の社会参画についても併せてご紹介いただいた。

総合討論:新型コロナに関する討議

 新型コロナウイルス感染症第7波・第8派における産業医の対応について、事前アンケートをふまえた討議を行った。参加者からは、これまでの経験が生かされ、第7波・第8波では特に混乱がなかったという回答があった一方で、第7派以降で問題となっている罹患後症状の対応に難儀したという回答が多かった。その他、感染症法上の位置づけを5類に変更された後の職域における感染予防対策の在り方についても討議を行った。