第125回検討会概要《健康経営を考える》
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日 時:2023年7月13日(木)19:00-20:30
場 所:オンライン討議
研究動向:健康経営を考える
演 者:土肥誠太郎先生(株式会社MOANA土肥産業医事務所)
抄 録:健康経営の定義はいまだ明確ではありません。ご存じの通り、健康経営は米国の臨床心理学者のロバート・ローゼンが提唱した「ヘルシー・カンパニー思想」が始まりとされています。現状を眺めると、健康経営には3つの類型が存在すると考えます。3つの類型には、①米国型の健康経営(企業自助型経営手法)②欧州型の健康経営(社会的(投資家)要請型)、③日本型の健康経営(バランス型・従業員重視型)があるのではと考えます。
これらの類型を整理して、日本にあるべき健康経営の姿と社会における意義を考えたいと思います。さらに、企業事例をとおしてリスク管理の実態とハイリスクアプローチとポピュレーションアプローチのあり方を再確認したいと考えました。日本型健康経営とは、個人と組織に健康リテラシーの向上を埋め込むことだと考えています。まだ発展途上ですが、ある企業の取り組みが皆さんの参考になればと考えます。
総合討論:健康経営
ファシリテーター:坂本宣明先生(ヘルスデザイン株式会社)
抄 録: まず、「健康経営」に関して事前に実施したアンケートの結果概要を事務局より共有した。アンケートでは各企業における健康経営の実施状況を尋ね、「感染症予防」「ストレスチェックの実施」「メンタル不調者への対応」などについては、8割以上が実施していることが分かった。また健康経営の現状について記載する自由記述欄では、ステークホルダーを関与させるうえでの困りごとが共有されたり、認証取得が目的化しているのではないか、といった指摘が寄せられた。
次に、「経営者と産業保健のさらなる連携のために」をテーマに、オンラインツールを活用して参加者に自由に意見出しを行ってもらった。例えば、経営層とコミュニケーションを上手にとるための工夫として、データを事前に提示しておくことや、短い時間で伝わるように話す内容をきちんと準備すること、経営層の周辺人材とのつながりを日頃から大事にすることなどが、アイディアとして共有された。